オアフ島ハレイワでしか買えない幻の焼酎を知っていますか?
その焼酎は「波花」(Namihana)と言います。
ハレイワの地で、日本人夫婦が二人だけでつくり販売しているのです。
夫婦二人だけでつくっているので生産量も多くなく、ワイキキのお店で見ることはありません。
ましてや日本で売っているのをみることは、まずありません。
ハワイ番組や本などでたまに紹介されることはありますが、実物を見たことある方は少ないんじゃないでしょうか。
そして実際に飲んだことがある方は、ほとんどいないのではないでしょうか。
ハワイ大好きでお酒好きであれば、きっと興味津々のはずです。
でも詳しく照会してるのって、あんまりないんですよね。
お酒大好きの僕は、今までに「波花」を買いたくて3回ハレイワの蔵にお邪魔したことがあります。
今回は僕がハレイワに行って実際に見た焼酎蔵のある風景、どうやって焼酎をつくっているか、どんな方がどんな思いで焼酎をつくっているのかをご紹介します。
ハワイアン焼酎カンパニー(Hawaiian SHOCHU Company)
日本人ご夫婦が二人だけ(+ワンちゃん一匹)で営んでいる蔵は、「ハワイアン焼酎カンパニー」(Hawaiian SHOCHU Company)といいます。
日本のハワイTV番組やハワイ情報本でも何度も紹介されていますので、見たことがある方も多いと思います。
蔵があるのはどんな場所か
僕が初めて「ハワイアン焼酎カンパニー」に行ったのは、2014年7月です
ハワイ旅行に旅立つ前、日本にいるときにメールで事前予約をしておきました。
メールのやりとりで蔵までの行き方を教えてもらうのですが、普通だったら住所を聞けば事足りますよね。
でも、「ハワイアン焼酎カンパニー」は広ーい農地の中にあります。
住所だけだとピンポイントにならないので、絶対にたどり着けません。
蔵までの道と目印のポイントを教えてもらって、レンタカーで行くのです。
道中、「ほんまにこんなとこに焼酎蔵があるんかいな? なんもあれへんやんか。」と疑いながら車を走らせました。
ぽつんと蔵が見えたときは、「あっ、あったあ!!」と安堵したのを覚えています。
蔵のまわりには、人が住んでいる気配も建物も一切見えません。
見えるのは畑だけです。
パパイヤなんか、熟れすぎてボトボト落っこちてます。
ハレイワはすごくローカルな街ですが、ここまでローカルなところとは想像をはるかに超えてました。
そして、この場所で二人だけで焼酎を造りながら暮らしてはることに、ちょっと感動しました。
ハワイの自然が大好きという方、ぜひ一度、蔵まで行って普通にある大自然を体験してほしいと本当に思います。
2回目は2016年11月で、3回目は2017年4月でした。
最初は不安だった道も、もう完璧です。
マクドさえ見落とさなければ大丈夫。
景色は初めて行った時と変わりません。
ただ、建物は進化中でところどころ増築工事中でした。
蔵の入口の近くに、売店用の建物も作っていました。
ローカルの方が買いにきた時、蔵の中に入らなくても販売できるようにとのことです。
次回行った時、完成した売店が見られるのが楽しみです。
杜氏の平田さんご夫妻
この地で焼酎をつくってはる日本人ご夫婦は、平田さんご夫妻です。
平田さんご夫妻、もともとは会社勤めをしていたそうです。
それがハワイで焼酎を造ることを決心され、先ずは鹿児島に移り焼酎造りを一から学ぶことから始められたのです。
修行先は鹿児島の「万膳酒造」。
調べてみると、霧島山中の奥深く、ヤマメも生息する清流の近くにある歴史ある老舗蔵です。
昔ながらの製法で芋焼酎を造り続けている蔵で、木樽でできた蒸留器や仕込みのカメ壺など、「ハワイアン焼酎カンパニー」に引き継がれていることがすごくよくわかります。
何もないハレイワの土地を選んで「波花」の蔵を建てはったのも、なんとなくわかる気がしました。
でも単なる夢や憧れだけで、できることではありません。
はんぱない覚悟があったはずです。
いろんなご苦労もあったはずです。
でも、平田さんとお話ししていると、そんな厳しさは全くといっていいくらい感じられないのです。
すごく自然体で、優しい口調で接してくださります。
ハレイワに溶け込んでる感じがして、とてもゆったりと暮らされているように感じます。
素直な気持ちで「頑張ってください」って思ってしまいます。
芋焼酎「波花」(ナミハナ)
このハレイワの蔵で、夫婦二人が丁寧に造られた焼酎。
それが「波花」です。
「波花」の味わいは
ハワイ好きで有名な長嶋一茂さんが以前テレビで、「この焼酎、美味しいんだよね!」って言っているのをみたことがあります。
「波花」は芋焼酎です。
芋焼酎というと独特のクセがあるのですが、「波花」にはそこまで強いクセは感じませんでした。
僕の個人的な感想は、「ふわっと柔らかい風味と味わいで、口当たりよく飲みやすい」です。
今までに飲んだことのある芋焼酎とはちょっと違う、どことなく華やかな香りを感じました。
水や炭酸で割るのはもったいない感じがします。
できれば生(き)を味わいたいので、ロックかストレートがいいかなと思います。
ロックでも飲みやすいので、油断してるとついつい飲み過ぎてしまいます。
もったいないので、ゆっくり味わいながらいただきましょう。
そしてより美味しく飲むためのコツを、平田さんから教えていただきました。
飲む前、ビンを逆さにしたりして軽くかき混ぜてから飲みましょう。
無濾過でつくっているので、焼酎の中の沈殿物(焼酎の華)を混ぜ合わせた方が美味しいのです。
なぜタロイモを使わないのか
「波花」は、さつまいもからつくられている芋焼酎です。
ここでひとつ疑問が湧きました。
ハワイでつくっているのに、なぜタロイモを使わないんだろうかと。
タロイモはハワイでは非常にポピュラーな芋です。
タロイモからつくられたポイ、昔はハワイの主食だったし、今もハワイアンフードのレストランやスーパーには必ずある食べ物です。
ハワイだからこその「タロイモでできた焼酎」って面白いなと思ったんで聞いてみました。
「なんでハワイのタロイモを使わないんですか?」
平田さんからの答えです。
「タロイモを使うことを、ローカルのハワイアンに聞いてみたことがあります。
そうしたらそのハワイアンは、『ハワイアンにとってタロイモはとても神聖なものだ。その神聖なタロイモを使ってお酒をつくることはしないでほしい。』と言われたんです。
ハワイアンが敬っていて、使わないでほしいと言われたので、タロイモは使いません。」
確かにハワイアンにとってタロイモは、「人間はタロイモから生まれた」というくらい神聖なものです。
ハワイで焼酎づくりをするなら、現地の人間がやってほしくないと思うことはやらない。
シンプルで、現地をリスペクトしている姿勢にすごく共感してしまいました。
ただ、ハワイアンの方達も「波花」は大好きで、よく買いに来られるそうです。
買うときに気をつけること
「波花」を手にいれるには、ハレイワの蔵に行って直接買う必要があります。
ワイキキのリカーショップでは買うことはできません。
ただコロナ以前、アラモアナセンターにあるJTBの「オリオリステーション」で見たことがあります。
こぢんまりした土産物コーナーに、さりげなく置いてあったのです。
空輸用の梱包がされてた気もしますが、値段が倍くらいしてたのに驚きました。
平田さんにお話ししたら、値段についてはJTBがつけているのでわからないけど「すごいなあ」ということでした。
また日本でもハワイアンイベントで見かけたことがあります。
これもびっくりするような値段がついていた記憶があります。
それと忘れてはいけない大事なことが!!
「波花」は年に2回の仕込みを行なっています。
そうして出来上がった焼酎が販売されるのが、春と秋です。
量が多くなく、人気があるので、時期によっては売切れになっていることがあるのです。
なので、ハワイに行くことが決まったたら、まず「波花」が売切れてないかを確認しましょう!
直接問い合わせるか、「ハワイアン焼酎カンパニー」のブログなどでチェックしましょう!
そしてまだ売切れ前だったら、「ハワイアン焼酎カンパニー」に速攻で予約メールを送りましょう。
「ハワイアン焼酎カンパニー」のブログは、下記からご覧ください。
「ハワイアン焼酎カンパニー」のブログをみるとわかりますが、「波花」の他にも「バンザイストロング」というこれまたレアな焼酎も販売されてます。
残念ながら僕はまだ飲んだことはないのですが、次回は売切れ前にゲットしたいと願っています。
あっ、もうひとつ大切なこと。
「ハワイアン焼酎カンパニー」に行くときは、レンタカーかタクシーで行きましょう。
ハレイワまで、ザ・バスとか観光ツアーもあるかもしれませんが、ハレイワタウンの中心地(マツモトシェイブアイスとかノーシショアマーケットプレイスのあるとこらへん)からは結構遠いです。
それに人気のない道を進んでいくので、歩いて行こうとするのはやめましょう。
まとめ
日本でも知られるようになったハワイの焼酎「波花」。
実際に飲んだことのある方はまだ少なく、飲んでみたいと憧れをもっている方がたくさんいるのではないでしょうか。
僕はハワイでつくられている焼酎があると知ったとき、ハワイ大好き&お酒大好き人間としては、一度は飲まなければならない酒だとずーーっと思ってました。
なのでハワイ旅行が決まったとき、一番最初に決めた目的地がハレイワでした。
やっと飲めた時の「波花」の美味しさ。
そして、たった二人で頑張ってはる平田さんご夫婦との時間。
すごく楽しかったです。
あまり照会されることがない「波花」と波花をつくっている日本人ご夫婦についてご紹介しました。
少しでもイメージが湧いて、興味が深まったなら嬉しいです。
そして今度ハワイに行くときは、絶対にハレイワに行って「波花」を飲んでみる!という方が一人でも増えれば嬉しいです。
一度行けば、きっと虜になりますよ!
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