ハワイロケ映画|昭和30年代のハワイにタイムトリップ『社長外遊記』

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ハワイを舞台にした映画って数多くありますよね。

その中には昔のハワイの景色が楽しめるものもあります。

今回は昭和30年代の日本コメディー映画で、ハワイを舞台にした『社長外遊記』『続・社長外遊記』を紹介します。
森繁久彌、フランキー堺、小林桂樹、三木のり平・・・
昭和時代のコメディアン・喜劇俳優が、今の時代では考えられないドタバタをみせてくれています。

ストーリーは百貨店がハワイに新規出店するためハワイに渡り、建設用地を探すというものです。

2本とも1963年の公開なので、まだまだハワイは「憧れのハワイ」「夢の島ハワイ」だった頃です。
その当時のハワイの景色、昭和30年代のサラリーマン生活の雰囲気が味わえます。

今の高層建物がバンバンと建っているワイキキとは違って、まだまだのどかさが漂う空気感があります。
ホノルル空港もとってもシンプルです。
(下のは2017年の「ダニエル・K・イノウエ国際空港」です。クリックで大きくみれますよ。)

ホノルル空港
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どんな映画か(完全な個人的感想)

『社長外遊記』『続・社長外遊記』の2本に分かれていますが、これは両方をみて完結する映画です。

森繁久彌が社長の百貨店がライバル百貨店に対抗し、ハワイに新店舗を出店する計画を立てました。
そして現地の調査をするため、秘書課長の小林桂樹が単身ハワイに送り込まれるのです。

ハワイでは社長の友人で雑貨店を営むフランキー堺のお世話になるのですが、恋人を日本に置いてきた小林桂樹は不貞腐れモード全開。

そんな中、社長と重役たち3人が用地買収をまとめるためにハワイにやってくる。

ざっくり言うとこんな感じです。
いかにも昭和30年代のコメディー映画で、今の時代では「?」となるシチュエーションもありますが、いちいち眉をひそめることなく大らかに楽しめばいいと思います。

男優は森繁久彌、フランキー堺、小林桂樹、三木のり平、柳谷金語楼などなど。
女優陣は新珠三千代、草笛光子、ウルトラマンの桜井浩子、サインはVの岡田可愛などなどです。
1961年生まれの僕でもよく知らない人も多いです。

印象に残ったのは、フランキー堺の演技やドラムの腕前、小林桂樹の恋人役の藤山陽子。
特に藤山陽子はこの映画で初めて知ったのですが、本当にきれいな女優さんです。
昔の女優さん、とってもきれいな人が多いですよね。

正直言うと、昔のハワイがみたくて観た映画で、内容については昔のドタバタ映画だろうという先入観があって期待してませんでした。
でも、昔のコメディーのドタバタ感、理屈抜きでけっこう楽しめましたよ。

ハワイを感じるポイント

ハワイロケのシーンは、2本合わせてだいたい全編の半分くらいでしょうか。
(『社長外遊記』98分『続・社長外遊記』93分の半分近くがハワイロケです)

残りは日本でのシーンとなるので、ハワイをたっぷりと堪能とまではいかない感じです。

でも、
今ではすっかり姿を変えてしまった街並みや道路。
今はなくなったパンアメリカン航空。
平屋建てだったホノルル空港。
今はなくなったレストラン。
タンタラスの丘から眺める平べったいワイキキの景色。

そして、
今も変わらないパリ・ハイウェイ、ヌウアヌ・パリ展望台、ハナウマ湾。

周りに映る観光客がほとんど白人で、日本人観光客の姿が見えないのも新鮮です。

古き良きハワイという空気感が漂っていますよ。

今、コロナ禍を経てホノルル・ワイキキエリアは、ほんの数年前と比べてもどんどん姿が変わっていってます。

昔からあった建物が壊されて、新しい高層ビルが建設されています。

昔からあった老舗のお店が閉店して、新しくおしゃれなお店がオープンしています。

時代に合わせて進化していくことはもちろん必要だし、便利だし、いいことだとは思います。
でも、古いものが一つづつ消えていくのは、なんか寂しいんですよね。

この映画は、昔の写真や映画でしか見れないノスタルジックなハワイを、昔のハワイの空気を感じさせてくれますよ。

ロケ地はどこか

ホテル:ハワイアン・ビレッジ・ホテル

社長たち3人が宿泊するホテルは「ハワイアン・ビレッジ・ホテル」です。
まだ「ヒルトン」がつく前の「ハワイアン・ビレッジ・ホテル」です。

今も広大な敷地ですが、当時も広い敷地のように感じます。
なんかドームのような建物もあります。
レインボータワーはまだ無いようです。

ワイキキの映像をみていて、ぱっとわかるホテルは「モアナ・サーフライダー」と「ロイヤル・ハワイアン・ホテル」くらいです。
あとダイヤモンドヘッドの近くにも高い建物が建ってますが、名前はわかりません。

レストラン:Coco’s coffee house

フランキー堺と小林桂樹がもめるシーンのレストランです。

カラカウア通りとカピオラニ・ブルバードの交差する場所にあったようです。

つばのついた帽子のような形をしたレストランで、1986年に閉店したようです。
アメリカンという感じのレストランで、いっぺん見たかったなあと思わせる雰囲気のお店です。

レストラン:ラ・ロンド

森繁久彌と日本料理屋のおかみが食事する回転式レストランです。

回転式レストランといえば、コロナ禍で閉店した「トップ・オブ・ワイキキ」がありますね。
でも映像で見る限り「トップ・オブ・ワイキキ」ではなさそうに思えます。

他に回転式レストランがあったか調べてみると、かつてアラモアナセンターに「ラ・ロンド」という回転式レストランがあったようです。
映画にでてくるのはここですね。

「ラ・ロンド」ができたのが1961年。
「トップ・オブ・ワイキキ」ができたのが1965年。
この映画が公開されたのが1963年なので間違いありません。

回転式レストランはメンテナンスが大変らしく、今も残っているのは少ないらしいです。

でもアラモアナに回転式レストランがあったのなんて知りませんでした。

その他:パリ・ハイウェイ、ヌウアヌ・パリ展望台、ハナウマ湾

森繁久彌と日本料理屋のおかみがドライブで訪れる場所です。

  • パリ・ハイウェイ
    パリ・ハイウェイを走りトンネルに入っていくシーンがあります。
    このあたりは建物もあまりないため、景色は今と変わっていませんね。
  • ヌウアヌ・パリ展望台
    映画では「ヌアヌ・パリ峠」と字幕が出ていました。
    カイルア方面の景色、今はもっと建物が多い感じはしますが、劇的には変わってない景色だと思います。
  • ハナウマ湾
    ビーチのシーンなので、今と変わらない景色だと思います。
    おそらく入り口の建物とかは、めちゃめちゃ変わってるんじゃないかなと思います。
    (映ってないので想像ですが)
    今はコロナ禍の入場規制で水質がすごく改善されたらしいです。
    映画撮影時の水の中は、どんな景色だったんでしょうね。

この映画を観たいなら

『社長外遊記』『続・社長外遊記』は正・続の2枚組DVDが販売されています。
2本で完結する映画なので、正・続別々のものより2枚組のほうがおすすめかなと思います。

他にはアマゾン・プライム・ビデオで観ることもできます。

  • 『社長外遊記』
https://amzn.to/3Kj4bEl
  • 『続・社長外遊記』
Amazon.co.jp

まとめ

今現在のハワイはもちろん楽しいです。

でも大好きなハワイの昔の姿も見てみたいと思いませんか?

今のあの場所、昔はこんなだったのか!

あんなもんがあったのか!

いろんな気づきがあると思います。

昔の映画は、その時代のハワイの動いている姿をみせてくれます。

けっこう面白いと思いますよ!

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